思考タイプ

思考タイプは必ずしも合理的で、無情で、冷酷、という訳ではありません。

思考タイプは、物事の本質的な意義を考える前に、まず物事の有用性にフォーカスします。

誰もが有用性と意義の両方を見ますが、思考タイプはまず、アイデア、可能性、人々の様々な有用性にフォーカスします。

人が認知において物事を評価する基準は「意義(F)」「有用性(T)」の2つのみです。よって「意義」も「有用性」もとても幅広い概念です。

「有用性」が具体的に何を意味するかは各タイプの記述を見ると分かります。それは効果的活用、効率性、能力、利点、利益、役割、最大化(効果を最大限に引き出すこと)、などです。

これは思考タイプが、物事・人・出来事・全世界に、それらの中に自身が見出した能力を発揮してほしいと望むことを意味します。

その潜在能力を発揮できない人や物事は、その「あり得る有用性(possible use)」に失敗していることとなり、思考タイプを失望させます。

この有用性能力へのフォーカスによって、思考タイプは、全体における各部分の重要性へのズームイン的な注意を向けます。彼女らは、各部分がそれぞれの場所において、どのように必要な存在であり、どのように重要かを把握します。

したがって、有用性はそれ自体の意義重要性を持ちます。

 
健全な思考タイプは、意義のより広い観点から、物事の本質的な重要性に注意すべきことを学びますが、彼女らのフォーカスはまず活用の必要性(necessities of use)にあります。

これにより彼女らは、目標を達成するために必要なステップを直接理解できるようになり、また、考え得る各ステップのメリット・デメリットにフォーカスできるようになります。

さらに、「有用性」=「目標に到達するために必要なステップを通して行う、意義へのアプローチ」ということを理解し、「有用性」は「意義のより広い全体像」に結び付けられます。

 
思考タイプは、物事を達成するために必要なステップへのこのフォーカスによって、行動、アイデア、意見の潜在的な利点欠点に対する鋭い認識を得ます。

有益なことは計画を促進するために有用ですが、有害な物事や行動は有用性を損ないます。

 
よって、思考タイプは自身と目標の間の一連のタスクに集中する傾向があります。

これにより彼女らは、長い道のりを無為な希望を持って見つめるのではなく、一歩ずつ前進します。

各ステップの一連性へのフォーカスこそが、思考タイプに、絵画の一筆一筆の尊さを把握するかのような、意義に対する特有の認識を与えます。

まとめ

思考タイプの特徴

・有用性、活用、能力
・ズームイン視点
・物事の各部分にフォーカス
・目標達成に必要な各ステップにフォーカス
・考え得る各ステップの利点・欠点の理解

F(感情)タイプとT(思考)タイプ

F(感情)タイプ
T(思考)タイプ
意義、本質的重要性
有用性、活用、能力
ズームアウト視点
ズームイン視点
物事の全体像への焦点
物事の各部分への焦点
最終目標に焦点
目標達成に必要な各ステップへの焦点