ENTP:精神プロセス
ENTPの心理機能
1.Ne – 外向的直観
NeはENTPの主要機能です。
ENTPは話したり、書いたり、創作したりする際に、直観を使ってパターン、根底にある原則、アイデアを発見し、理論やフレームワークを構築し、複数の物事の間の関連を形成します。
他の人にとって、Neは空想的で、現実と一致していないアイデア・理論・思考を生み出しているように感じられるかもしれません。
2. Ti – 内向的思考
Tiは知的追求に関係します。
TiはENTPの第2機能であり、主にバックグラウンドで動作し、Neのどこからともなく現れたようなアイデアの分析を行います。
Tiは、アイデアが論理的か否かを判断するためのフレームワークと資料を提供します。
これは、空想的なアイデアに対してバランスを提供します。
3. Fe – 外向的感情
FeはENTPの第3機能で、彼女らの人道的側面に関係します。
ENTPは社会的状況では表現力豊かで、雄弁になり、自分の考えを他者に理解してもらうことに優れます。
Feはまた、知性と創造的な問題解決スキルを使って他者を助け、世界をより良い場所にしようとする動機の背後にある原因でもあります。
4. Si – 内向的感覚
SiはENTPの最後の機能です。このため、Siは他の機能ほど強力ではありません。
Siはほとんどの場合無意識下で動作し、収集したすべての興味深い事実や知識を将来の参照のために、組織的な方法で脳内に保存します。
Siタイプ(xSxJ)は、システムに関する詳細を覚え、システムを長期間にわたってスムーズに実行することができます。
SiはENTPにとって最も弱い機能であるため、彼女らは、自身のアイデアに一貫性を持たせ、信頼性を高め、アイデアを実際に実行することに苦慮します。
ENTPと外的世界
ENTPは、新しいアイデアを考え出すことや、あらゆる可能性を検討することを愛します。
彼女らは観察と実証を通して世界について学びます。
ダリオ・ナルディ氏によると、Neタイプは文脈横断的思考のマスターです。
これは、文脈(コンテキスト)を超えて物事を考えることができることを意味します。
視覚、音、嗅覚、感覚など、脳に入ってくる刺激の種類に関係なく、Neタイプの脳はその刺激を複数の領域で迅速に処理する。
たとえば、ほとんどの人にとって、「犬」と「猫」という言葉を聞くと、聴覚領域が呼び起こされる…そしておそらく視覚領域または記憶領域も呼び出される…
私たちは、幼少期に可愛がったペットのことを思い出すかもしれない。
しかし、Neタイプはあらゆる領域を使って思考し、おそらく突然、1人の忠実で社交的な人(犬のような人)と、独立的で静かな人(猫のような人)の2人のストーリーを想像するかもしれない。
現在のトピックの既成概念や文脈にとらわれずに考えるこの能力が、ENTPの創造性の鍵です。
Neが第1機能のため、アイデアは最初に世界と共有され、その後Tiによって分析されます。
彼女らのアイデアはとても抽象的でランダムな可能性が高く、Tiフィルターを通過していないと意味をなさないことが多いです。
ENxPは常に新しいアイデアを追求し、興味のあるトピックを研究します。
研究内容が多様であるほど、知識のライブラリーから独自の解決策を見つけられる可能性が高くなります。
ENTPは様々なテーマについて学ぶため、一般に博学者として知られています。
彼女らは通常、1つのスキルや専門分野を習得するよりも、多くの分野で能力を獲得することを好みます。
ENxPは新しいアイデアを思いつき、仮説を立て、実験し、実験から知識を抽出します。
ただし、必ずしもこの順序で実行されるわけではありません。多くの場合、最初に実験を行い、その経験から仮説を導き出します。
相手をよりよく理解し、また相手にどのように適応すべきかを理解するために、人間関係において何かを実験することさえあります。
Neは新しいアイデアを思いつくのが得意ですが、ENTPにとってSiは最後の機能であるため、自身のアイデアを体系的に実行するのに苦慮します。
対してSiタイプは、詳細なシステム(文法、会計、法的規則など)の学習に優れ、それらを用いて容易にタスクを実行できます。
ENxPが自身のアイデアが有意義な方法で他者に利益をもたらすと感じた場合、そのアイデアは実装段階(実現)に到達する可能性が高くなります。
彼女らは一般に、細部への高い注意力、繰り返し、丸暗記を必要とする物事を避けると、より良く機能します。
ENxPは「習熟・マスター」よりも「能力・適性」を重視しますが、専門家になることができないわけではありません。
彼女らは現在の状況に適応するのが得意で、10年後に自身の人生がどのようになっているか分からなくても不安を感じません。
彼女らは、特定の専門家としての地位を獲得するための道筋を幼少期から計画するのではなく、さまざまな知的探求と適応を通じて熟練に達します。
ENxPは周囲の世界からアイデアを得ており、アイデアについて話し合う相手がいるときにアイデアが最も良いものとなります。
これは、Neを含めたすべての外向機能の性質です。
ENxPが最適に機能するには、世界との相互作用が必要です。
アイデアをより良いものに形成するにはインプットとアウトプットを交互に行う必要があります。
ENxPにとってインプットはどこからでも可能です。
それは観察、魅力的な人との会話、良い本や記事、仕事での興味深い課題、あるいは自然を楽しむといった単純なことの形でも現れます。
一人でいるときに思いつくアイデアもありますが、アイデアを共有する他の人がいると、有益な洗練が得られるだけでなく、そのアイデアが現実の世界で意味をなすかどうかについてのインプットも得られます。
ENTPは本当に自主性(独立性)を持っています。
彼女らは他の人々と協力して興味深いアイデアに取り組むのが好きですが、尊敬も信頼もしていない誰かによって細かく管理されることを嫌います。
彼女らは通常、事前に定義された手順に従うより、独自の方法で問題に挑むことを愛します。
Neの持つ既成概念にとらわれない考え方は、他の人からは破壊的なものに見えるかもしれません。
誰かがENTPに対して、何かを特定の方法でやらせようとすると、ENTPは別の方法を探すでしょう。
これは意図的な犯行ではありません。彼女らは、従来の方法を実行するよりも、物事を行うための新しい方法を探すことを好みます。
ENTPの他の機能はすべて、問題に対する新しい解決策を見つけることへの欲求に関係します。
Tiは、斬新なアイデアが実際に物事の改善につながるかどうかを客観的に判断できるようにします。
Feは、他人のアイデアを自分のアイデアと同じように大切にするよう伝えます。
Siは、場合によっては既存の方法の方が優れている可能性があると伝えます。
ENTPは人々に好奇心を抱く傾向が強いですが、他者のケアをしなければならない状況では消耗します。
彼女らは人々を探求したり、人々と一緒にブレインストーミングをしたりするのが大好きです。
また、人々が動揺しているときに、ただ話を聞くだけでなく、相手のために問題解決策を提供しようとします。(しかし、解決策の提供が常に最善とは限りません。)
ENTPの中には、子供のような感情表現をする人もいます。
ENTPはとても遊び心があり、周囲の人々の感情を反映することがよくあります。
彼女らのFeは、他者が感じていることを察知し、Neはそれを反映するように適応します。
彼女らは人々との信頼関係を築くために、鏡映しや一般的な遊び心、ユーモアのセンスをよく利用します。
しかし、あまり表情が変わらない人と一緒にいると、彼女らは不快になるかもしれません。
なぜなら、何らかの感情を利用しないと、どのように行動したり、どのように状況に適応したりすればよいか分からないからです。
ENTPは「混沌とした」環境でも楽しいと感じ、充実を得ます。
このような状況では、アイデアを検討するためのより興味深いインプットが得られます。
また、パターン(複数の物事間の共通性など)を探すためのより多くの情報も得られます。
彼女らにとってエントロピー(無秩序性)は最高の生息域です。
ENTPは、他者が何を感じているかを把握する能力を、良くも悪くも自身の利益のために利用することもあります。
彼女らは人々の能力などの限界を押し広げることを楽しむかもしれませんが、自身のSiを発達させるにつれて、他者が持っている明確な限界をより認識し、それらを尊重するようになります。
ENTPが明確に定義された限界を把握していない場合、彼女らは抜け穴を探し、より多くを探求し学ぶために限界を押し広げることができる場所を見つけるかもしれません。
ENTPと内的世界
ENTPの内的世界は主にTiによって機能します。
Tiは論理的な推論を行う能力を持ち、知識と正確さを重視します。
Tiは常に事実と真実を探しており、情報を求めます。また、分析を得意とし、物事が機能する方法、機能する原因を常に考えています。
ENTPは常に情報を取り入れ、それらをあらゆる角度から見て、それが学んできた他のこととどのように関連しているかを思考します。
彼女らは常に「これはどのように機能するの?」「なぜこうなっているの?」と疑問を呈します。
Tiは、発見したものをフィルタリングおよび処理して、有用か否か、正確か否かを判断します。
TiはENTPの第2機能であり、Neが正しい情報をどこで探せばよいのか、アイデアがどのように発展するのかを理解するのに役立ちます。
Neは列車を運転していますが、Tiは線路を敷いて、実際にどのような道をたどるのが理にかなっているかを示します。
Neはどの方向にでも進むことができるので、Tiは「利用可能な360度のうち、この15 度以内の任意の方向に進んで」と伝えてNeをサポートします。
Neは常にすべてのドアを開いたままにしようとしますが、Tiは、検討する価値のないアイデアをについて指摘します。
ENTPは、自身のアイデアを最初に述べた時点では、必ずしもそのアイデアが完璧であると考えているわけではありません。
アイデアの精度を高めるために、Tiを機能させる時間が必要です。
ENTPのSiはリアリズム(現実主義)の観点から、細部をざっとスワイプします。
Siは慎重で、未知の危険や現実世界における実在的な問題について警告します。
Tiは真実を発見することに喜びを見出します。
特定の議論が正確さを欠いているように見える場合、Tiはその議論に欠陥がないかスクリーニングし、ENTPにその欠陥を認識させます。
また、Siは通常、欠陥の詳細を特定しようとしますが、SiはENTPの第4機能であるため、詳細を完全に分析することができない場合があります。
SiはENTPの劣等機能であるため、ENTPは大量の詳細を処理したり、アイデアを実現させたりするのに苦労します。
彼女らは通常、アイデアを実行するよりも、アイデアを生み出すことに優れます。
また、人生の具体的な最終目標を持つことが忘れがちになります。
Siがまだ十分に開発されていない場合、ENTPは何かに対して、長期的に取り組む価値があるかどうかを判断するのに苦慮します。
ENTPのNeはすべての選択肢を開いたままにしておくことを好み、制限されることを嫌います。
しかし、Siが発達すると、望むものを手に入れるために長期的に取り組みむことが有益であることが理解できるようになります。
SiはTiと連携して、ENTPにとって(そして多くの場合、他の人にとっても)非常に役立つモデルやシステムを作成します。
Tiは、収集した情報と経験からNeが導き出した原則を利用し、その原則に基づいてSiが従うことができるシステムを設計します。
システムが複雑すぎると、Siはストレスを感じて、システムに従うことを諦めます。
これは、Neが無秩序性を楽しみ、ルーチンに何が必要なのかを正確に理解していないときに発生します。
ENTPは、実際に機能する単純なモデルの構築を始める前に、過度に複雑なモデルはあまり役に立たないことを自身で観察または経験する必要があるかもしれません。
使いやすいものを構築するには、舞台裏ではるかに知的で複雑な作業が必要になります。
多くのENTPは、後で読もうとしてWebブラウザーの数十タブを開いたままにしているかもしません。
Neは可能性を開いておくことを好みますが、Siが弱いと、どの部分が他の部分よりも役立つかを把握するのに苦慮します。
一般に、ENTPは詳細をあまり扱うことができません。
彼女らは、単一の具体的な詳細よりも全体像的な関連を見ることを好みます。
そのため、主要な道から外れたり、すぐに気が散ったり、タスクの途中で何をしているのか忘れてしまったりする可能性があります。
だからこそ、自身がアイデアマンになり、実装の詳細は他者に任せることができるときに、ENTPは最も成功します。
Siがさらに発達すると、ENTPの生産性が向上し、その日に行ったことに対する満足度が高まるでしょう。