善と悪-ENFJ:LBP
ENFJは経験のマスターです。
彼女らは、「過去」と「人々が行ったことや起こった出来事の包括的な意義」の両方に目を向けながらも、今この瞬間に生き行動する、時代を超越した性質を持っています。
ENFJの認知ステップ
1 | 2 | 3 | 4 |
判断 | 知覚 | ||
行動(●) | 原則(○) | 観察(○) | 詳細(●) |
△Fe | ▲Ni | △Se | ▲Ti |
「様々なところから英知を引き出すことが大事。一か所から引き出すだけだと、英知は硬直化し、陳腐化してしまう。」
ENFJは、歴史や他者の行動や相互作用について賢者のように豊かな理解を持ち、また、それとは対照的に、愛する人たちと共に自身の周囲の世界を生き体験することに対して、子どものような熱意を持ちます。
子どものENFJは仲間の中では親のような役割を担い、大人のENFJは子供や生徒を信頼、尊敬されるべき仲間のように扱います。
彼女らは人々とのつながりのために生きています。
他者の、本当の幸せを達成する際の喜びや、何かの喪失に対する痛みは、ENFJにとって自身の喜びや痛みと区別がつきません。
若いENFJは、愛する人たちとつながり、相手を喜ばせること以上には何も望んでいません。
ENFJは深く豊かな感情を持っています。 その感情はENFJ自身に対して、人々や原則がいかに重要であるかを伝えます。
ENFJの感情の力と潜在力に脅かされる文化(ENFJの性質と相いれない文化)では、社会はENFJに感情を利用する方法を教えるのではなく、感情を押し殺して拒否するように教えます。…そしてこれは彼女らが苦手なことです。
その代わりに、社会は彼女らに具体的なデータを通じてどのような行動を取るべきかを推論するように促します。
これはENFJの最も弱い点であるため、通常うまくいかず、ENFJは最大の強みを発揮できなくなり、どの行動を取るべきかを理解することができなくなります。
ENFJは最終的に自身のことを愚かだと感じるようになります。
ENFJの選択
ENFJは、自身の判断を信頼しないように育てられることが多く、最も難しい選択が迫ったときに脆弱なままになることがよくあります。
ENFJの人生において2つのグループが対立し、ENFJが板挟みになったとき、彼女らはどちらの側を選ぶでしょうか?
この質問に対して、ENFJは人間的に可能な限り「どちらの側も選ばない」と答えたいと考えます。
彼女らはグループの両方を愛しています。
お互いの意見が違うからといって、なぜどちらかを選択しなければならないの?
しかし、時間が経つにつれて、問題は解決しておらず何らかの対応が急務となることがあります。
実際は、ENFJはどの行動を取るべきかを理解しているのです。
取るべき行動の選択はEJタイプにとっての強みです。特に、ENFJは行動の背後にある意義の深さと複雑さを完全に理解しています。
しかし、「取るべき行動を理解していること」と、「その行動を取りたいと思うこと」は異なります。
子どもENFJでさえ、結果がどのように機能するかを十分に理解しており、人々は自分に立ち向かう人と友達になりたいとは思わないことをすでに理解しています。
ENFJが間違っている側のグループと親密になる程、選択は難しくなります。
個人的なつながりと友達を幸せにすることだけを望んでいるENFJはどうすればよいでしょう?
個人のつながりや友達の幸せを願う以上に何も望まないENFJが、自分の経験から導き出された原則を正しいと信じて支持し、人生を有意義なものにしてくれるつながりを失う可能性はあるのでしょうか。
しかし、EJタイプの最も弱い点は、自身がある情報を見落としていることに気づくことです。
よってENFJは、「自身が正しいと理解していること」よりも「友人とのつながり」を選んだ場合に起こるすべてのことを考慮に入れることができない可能性があります。
EJタイプは結果が生じることを理解しているからといって、その結果が「何を」もたらすかを理解しているわけではありません。
ENFJが、行うべきだと理解している行動を実行しないことを選択すると(それが単に先延ばしにしようとしているだけか、完全に別の行動を選択しているかにかかわらず)、2つのことが起こります。
まず、EJタイプは、自身がどちらかを選んでいるのではないと自分に言い聞かせながら、常に行動しています。
不作為の選択は、本当は立ち向かうべきだと理解している相手に対する行動の選択でしかないのです。不作為は、ENFJが悪いとわかっている側の罪と同じ罪を犯すことと同じであり、正しい側の友人を失うこととなります。
第二に、間違っていた側の友人を害することになるでしょう。
ENFJなら理解しているように、正しい行動が望ましい結果をもたらします。
ENFJが、自身が正しいと理解している原則に反する行動をしている友人を支援することを選択した場合、その友人は望ましい結果を得ることができません。
ENFJが、自身にとって大切な人たちを害すると分かっている行為を支持することは、ENFJとその友人の両方を傷つけるだけです。
たとえ友人の行動に対して厳しく怒ったりすることを意味するとしても、ENFJはその友人に対する真の愛とサポートを示すべきです。
「自分が正しいと理解していること」よりも「友達」を選ぶENFJは、最終的には虚しさ、罪悪感、嫌悪感を感じることになり、将来の選択や行動を制限する予期せぬ結果を自身に与えてしまいます。
たとえ友人と対立することを意味するとしても友人のため立ち向かうENFJは、嵐の中の避難所となり、他者に明日自分がなりたいものを今日選択できることを思い出させる知恵と慰めの場所となります。
フィクションのENFJ
ENFJは子供向けの物語によく登場し、生徒の良いところを見出すことができる親切な指導者、主人公の親友や仲間、または主人公自身を演じます。
ENFJのプリンセスがよく見られるのは、その親切で寛容な性質が、子供たちにとって、優しくなり他人を気遣う方法についての良い例となるからです。
承認
健全なENFJが常に優しいというわけではありません。
彼女らはチームプレイヤーであり、ときに自身や友人が真に信じている大義を守るために激しくなります。
もしあなたがENFJの友人を攻撃する場合、若いENFJはあなたに対し嫌な顔をし、大人のENFJはあなたに失望して首を振るかもしれません。彼女らの不承認だけでも強い効果をもたらすのに十分です。
ENFJの承認は強力であり、彼女らの友人が酷い行いをした場合にのみ友人への承認は取り消されます。
他者がENFJの不承認を受けた場合、罪悪感を感じ、彼女らを喜ばせたいと思うでしょう。
ただし、ENFJが行動を変えるかどうかは、さまざまな要因に依存します。
ENFJ vs. INFJ
ともに「賢くて風変り」であるINFJとENFJの違いは、INFJは自身を偽って風変りぶりを完全にコントロールしているのに対し、ENFJはありのままの自分でいて、純粋におふざけを楽しんでいるいということです。シンプルに楽しむことは、世界の意義を理解し認識するのに役立ちます。
INFJもシンプルに楽しむことの意義を理解していますが、仲間の近くでリラックスしている可能性は低く、自身の目標が決して失われないように自分自身の一部を守っています。
健全なENFJは、自分の心を賭けて他者とつながることでリーダーシップを発揮します。仲間に対する彼女らの暗黙の合言葉は、「あなたならできる、私はあなたを信じている」です。
ENFJの性質
EJタイプは行動的で、他人と協力して物事を起こすのが大好きです。
NFタイプは、特に歴史や出来事、人々の相互作用の深い意義に関心を持ちます。
E(外向性)とF(感情)の組み合わせ、つまりExFxの性質である彼女らの希望と楽観性は個人の行動について存在し、彼女らが冷笑的になるときは、世界やグループ全体についてである傾向があります。
すべてのEJタイプと同様に、ENFJは情報が欠けていることを認識することに苦慮し、行程全体をひっくり返す小さな詳細に気づかずに行動計画を進めてしまいます。
よってENFJは、必要な特定のデータを収集する代わりに、歴史から導き出された「原則」に目を向けるべきであり、それが彼女らの最大の強みです。
ENFJは年齢に関係なく、彼女らが愛するグループの母親なることができ、他者は、困難を乗り越えたときの希望の場所としてENFJに依拠することを好みます。
ENFJは、自身の最終目標を想起して、他の人々を団結させ、立ち上がらせ、タスクの終了という聖域に向かって導くのが得意です。
ENFJが横道にそれてしまうような場合は、他のメンバーが彼女らを引き戻さなければなりません。 しかし、通常彼女らは最も意義のあるミッションを優先し、人生のどんな冒険でも、最後まで仲間を見守ります。
悪のENFJ
真に悪であるENFJはフィクションではあまり一般的ではありません。
通常、未熟なENFJや間違った考えを持ったENFJは、単に人々や自身が関心を持つ大義のために立ち上がりたいという願望から生まれます。
ただし、未熟なENFJがチーム、友人、または自分自身に何を望むかを過度に重視し、その結果、他人を気にかけなくなったり、他人を意図的に傷つける場合、彼女らは真の悪に変わる可能性があります。
悪のENFJはおそらく、自身は一見無害な行動をしているふりをしたり、自身の意図を完全に無視したり、「天罰などない」とほのめかして自分自身を正当化するでしょう。
しかし、それは単に問題から逃げているだけです。
悪のENFJはまた、自身を肯定するために、よく理解していない改ざんされたデータを通じて推論を行おうとします。
ENFJは、悪であるときに最も恐ろしくなるタイプの1つです。
悪のENFJが主人公を優しく育てる姿は、マインドコントロール的な恐ろしさを示します。
ほとんどのENFJは光に満ちており、他者をただ気遣う善良な心を持っています。 しかし、彼女らは、たまには自分のために立ち上がってもいいし、友達が間違っていると分かっているときに友達に立ち向かうことは価値があることだ、と自身に言い聞かせることができます。
善でも悪でも強力なENFJは、他者との強いなつながりを持ち、歴史や出来事の背後にある意義を複雑に理解しており、それを意義のある自身の行動を管理するために使用します。