INFP:3つの役割

INFP

タイプ理論によると各タイプには自由に使える4つの機能があります。

また、最近の記事「INFJ:3つの役割」で説明したように、各タイプの個人は、どの特定の機能を採用して強調するかによって、まったく異なる振る舞いをする可能性があります。

各機能は特定の役割を果たします。

 
次の表は、この記事で取り上げるINFPの機能の役割です。

Fi 共感/内省
Ne 創造/探索
Si 保存
Te システム化

 
例えば、上記の機能のそれぞれによって果たされる独自の役割に照らして、Fiの共感を採用するINFPはTeのシステム化に夢中になっているINFPとは全く異なる表示をすると考えることもできます。

これは機能に関する知識が、同じタイプの人の間で観察される違いを説明するのに重要である理由を示しています。

 
各機能が独自の役割を持つことに加え、複数の機能が力を合わせて共通の目的に向かって機能することができます。

たいていの活動は日常的に少なくとも2つの機能の使用を必要とするので、これは頻繁に起こります。

 
ここではINFPの3つの役割(共感者、芸術家、科学者)を探究し、分析します。

役割はキャリアと同義ではありません。

役割は、アーキタイプ(原型)のようなものです。

それは、数千年の間、個人の生活を形作り、導いてきた、深く心理行動的なスキーマです。

 
例えば、科学的な経歴や資格を持たなくても、科学者の役割を果たすことができます。

確かに、科学者の役割は正式な科学の出現前に存在していました。

そうは言うものの私たちは明らかに、科学的なキャリアを探求している人たちが科学者の役割を引き受けることを期待するでしょう。

共感者(Fi)

INFPは一般的に争いを不快に感じ、それを回避するためにできることをします。

そのため、多くのINFPがエニアグラムタイプ9(平和主義者)と評価されます。

さらに、INFPは通常、直接的な対外平和の仲介よりも内なる平和の維持を重視します。

もちろん、これら2つの目的は完全に無関係ではありません。

 
共感的なINFPは穏やかで、辛抱強く、適応性を持つ傾向があり、争いを起こす可能性は低いです。

しかし、もし彼女らが突然対外的な対立に遭遇した場合、足を踏み入れてそれを直接解決するのに適格ではないと他者は感じるでしょう。

 
彼女らは代わりに、言葉や行動よりも自身の存在の在り方に関する間接的なアプローチを最も好むでしょう。

共感的なINFPは平和、愛、受容の体現が、他者の在り方と同じような形態を伝搬させ、生み出せると感じています。

 
INFPは子育てと同様の共感的な存在感と存在形態をもたらします。

それは、子供たちに直接指示したり課したりせず、子供が真に個人として探求し発達することを可能にする、愛情のある支援的な環境を提供することを目指すことです。

同じことがINFPのヨガのインストラクター(一般的なINFPの職業)にも当てはまります。

INFPのメンタルヘルス専門家も同様の考え方を取り入れています。

 
その考え方の1つは、個人の独自の道を尊重し、共感することです。

彼女らは自身の信念や欲求を相手に課すのではなく、相手があるべき人生の進路を見つけた場合にいつでも無条件にそれらをサポートするように努めています。

心理学者はこれを「無条件の肯定的配慮(受容・関心)」と呼びます。

 
Jタイプはしばしばこのような方法を無干渉、過度に受容的と批判するかもしれませんが、INFPの共感が人類にもたらすものについて非常に重要な何かがあります。

つまり、彼女らは微妙でしかし真正な方法で、私たちはありのままで愛され受け入れられるということを示しています。

多くの人々がこのような無条件の受容を切望しており、INFPよりもそれを提供するのに適したタイプはありません。

 
共感者のキャリア例:ヘルスケア、教育、カウンセリング、非営利活動

芸術家(Fi-Ne)

芸術家のINFPは通常、エニアグラム4と診断されます。

これは、同じMBTIタイプの個人間で大きな違いを生じる可能性を浮き彫りにしています。

 
主にINFPのdominant function Fiによって活性化されている共感者とは対照的に、芸術家はauxiliary function Neを使用し、開発することを渇望しています。

Neは驚くほど創造的な機能で、革新に精通し、多様な考え方をし、アイデア間の新たなつながりを見ています。

彼女らもまたFiに大きく依存していますが、共感者とは異なる目的でそうしています。

共感者は内なる平和と調和を目指すのに対して、芸術家は創造的な自己表現を促進するため、情熱とインスピレーションを培うことを望みます。

さらに、彼女らは個性を発揮することへの関心としてFiを採用しています。

この自己認識への欲求は、多くの芸術家にとっての創造的なプロセスを推進します。

彼女らはしばしば自身の作品に浸ったとき、「自己発見」という感覚と情熱を経験します。

 
芸術家は一般的に共感者よりも自己陶酔的で、内省的で、落ち着きがありません。

人生そのものの安らぎや満足感を見つけるのではなく、インスピレーションを求めたり、感情を整理したり、自己理解しようとすることがよくあります。

共感者が「ありのまま」を指向するならば、芸術家は「何かになる」ことを指向します。

彼女らは自身を製作中の作品として見ます。

彼女らはいくつかの重要な要素が自身の人生や自己理解から欠けているという感覚に悩まされる探求者です。

 
芸術家にとってもう一つの重要な概念は真正性です。

この根底にあるのは、INFPが社会の慣習に反して自身の個性を保つという考え方です。

真正な人の目標は、自分に忠実であり続け、自身を売ることを避けることと見られています。

そのような個人は、自身を「普通の」人々よりも、世界のより正確で洞察力ある見方を持つ部外者とみなしがちです。

 
共感者は個人の違いも認識し受け入れますが、芸術家の真正性に対するアプローチは、防御的でも攻撃的でもなく、「私vs世界」という精神もないのです。

もちろん、それぞれの長所を取り入れた一種のハイブリッド型も想像できます。

そのような個人は内省的で平和的、創造的で共感的、自己表現的で支援的な存在です。

 
芸術家のキャリア例:ミュージシャン、作家、グラフィックデザイナー

科学者(Ne-Si-Te)

科学者の役割はINFPのinferior function Teに重点を置いています。

現代科学は多くの点でTeの典型的な具現化であり、物理的現実の構造とメカニズムを合理的に説明し操作することを目的としています。

 
科学の主な原則の1つが客観性を最大化するために、人の主観性を最小化することであれば、INFPの科学者のFiは何を行うのでしょうか。

少なくともいくつかのケースでは、Fiは特定の科学的企業に価値のある文献を提供することでしょう。

これはINFPが特定の病気の治療法を見つけることや他の方法で人間の苦しみを軽減することを目的とするためです。

私たちは、FiとTeを組み合わせて使用するTJタイプの科学者にも、同様の動機づけプロセスが働いていることを発見するかもしれません。(唯一の違いは、TJタイプの機能スタックでFiがTeの後に来ることです)

 
Neもまた、科学者へ根底にある複雑さと未解決の人生の謎に対する飽くなき好奇心を与えます。

そうは言うものの、Neの開発が強い人は、科学的プロセスの遅いペースに焦燥を感じるかもしれません。

したがって、彼女らはNeの芸術性とTeの科学的知識を統合する方法として、科学的執筆、または科学的フィクションなどの代替手段を検討するかもしれません。

この創造性への必要性は、多くのINFPが科学者よりも芸術家になる理由の1つです。

 
彼女らが生涯に渡り科学的探求者かもしれない一方、他の多くは科学的作業のより退屈で厳密な側面(Si)に耐えるにはあまりにも落ち着きが無さ過ぎです。

これに対してTJタイプは芸術家になるという考えを低く見て、しかし最終的には構造化された仕事(Te)の役割の中で自己発見するのです。

 
これは、各タイプの心理機能の重要性を強調しています。

Tertiaryやinferior functionを考慮することは賢明ですが、強み、つまりdominant auxiliary functionに関するものを受け入れ、育成することが、通常最優先事項です。

INFPの場合、これには人への関心、創造性、価値観、アイデア、可能性への探求の組み合わせを含む役割において、FiおよびNeの才能を一貫して使用および開発することが含まれます。

Posted by melancoly