不安－ESTP：LBP
どのタイプも成功に喜び、失敗に苦しみます。
しかし、私たちは同じ成功と失敗に対して、自身の認知に応じて異なる反応を示します。
私たちが最も大切にしていること、最も注目していることは、私たちに起こるすべてをどのように解釈するかを無意識に決定します。
各タイプは最も深い恐怖、心配、不安に対する反応を持ちます。
それぞれのタイプには、認知ステップの独自の順序に起因する、最も深く、根本的な懸念が1つあります。
ESTPの最大の恐怖は、自身は生まれながらに知的ではない、というものです。
ESTPはこの恐怖に対して、自身がどれほど頭が良いかを絶え間なく話すことで埋め合わせたり、自身の実践的な感覚や機知に誇りを持ちつつ頭脳的でない物事に没頭したりしますが、心の奥底ではなおも自身は愚かなのではないかと恐れます。
このような恐怖は誰でも抱く可能性があります。
しかし、ESTPにとって、この心配はすべての根源にあります。
ESTPの弱点
ESTPの第4ステップは直観による「③行動」であるため、ESTPは自身に、自身の行動とそこから生じる結果に対する理解が欠けていることを恐れます。
具体的には、自身の「行動」が概念レベル（N）で最も重要な有用性（T）を欠いているのではないかと心配します。
ESTPは、自身の行動が長期的な利益（NT）をもたらさず、自身が愚かであると思われることを恐れます。
自身の選択、意見、行動が十分「NT」ではないという無意識の不安は、概念的思考のこととなると、現時点での自分の能力をすべて発揮しても、自分は失敗者になる、という恐怖をもたらします。
どれだけ学んでも、どれだけ努力しても、賢くなることは決してく、結局のところ自身は、その瞬間を楽しむこと以外には何の役にも立たたず、愚かで、熱狂的で、無神経で、思慮のない者である、という恐怖です。
何らかの形でストレスやネガティブなことを感じたり経験したりすると、心は急いで子供時代の安全だった場所に戻ろうとします。
これにより、自身は愚かである、そしてこれからも愚かであるという中心的な恐怖が急増します。
その結果、「ESTPの自己正当化」に耽溺したいという誘惑に駆られます。
根源的恐怖と不健全さ
各タイプは第4認知に苦手意識を持ち、第4認知が上手く使えないせいで最も望むこと（第1・第2認知）ができなくなる、という恐怖を持ちます。
恐怖が増大してストレスを感じると、第1認知の性質が歪んだ形で表れます。
EP：不健全さ
概念的（N）・経験的（S）方法において、行動とその結果を理解することに苦慮
↓
自身の行動が、予測できない悪い結果となる、という不安
↓
その悪い結果が、自身の個性（性質）に関するイメージを悪くしてしまう、という恐れ
ESTPの自己正当化
「ESTPの自己正当化」とは、他の人は実際にはそれほど賢くない、そして自身の賢さの方がはるかに優れているという主張です。
もちろん、これには多くの真実があります。
自分が賢いと誇示する人の多くは、非常に愚かである可能性があります。なぜなら、そのような人々は少数のニッチな事柄についてしか賢くないからです。
ESTPの専門性は、自身がすでに持っているパーソナリティを称賛し、それを最大限に活用（T）するものであるため、ESTPは本質的に自身の能力、経験、洞察を保護します（protect）。
しかし、「ESTPの自己正当化」が問題になるのは、賢いと思われたいという動機によって他者を蹴落とたり、自身は最初から賢くなりたくなかったと言って対処したりするときです。
いずれの場合でも、これにより、ESTPはありのままでいることを制限され、すべてを楽しむことができなくなります。
本当は賢くなりたいと思ったことは一度もなかったとほのめかすと、自分は賢くないという嘘を受け入れていることになります。
賢い人は皆、現実的ではなく、社会に通じず、弱く、保護さるべきである、とほのめかすと、それと対照的に自身は無神経で、せっかちで、粗野である、とほのめかすことになります。
そして、自身が他の誰よりも賢いと誇示し、他者を小さな枠に押し込んでしまうと、結局は自分自身を同じかそれ以上に制限的な枠に押し込めてしまうことになります。
「ESTPの自己正当化」により、ESTPは自身の専門性を妨害され、自身のすべての限界を広げるのではなく、レッテルによって自身を制限します。
特に不健全なESTPは、自身には他の誰よりも知性があるということを主張するために努力を費やすと同時に、自身が主張する知性以外のあらゆる知性を嘲笑します。
これによってESTPが気分が良くなるのはほんの一瞬であり、優位性の主張の最高潮が過ぎ去った後、自身はより愚かで粗野であると感じるだけです。
不健全なESTPの存在理由は、タイプの専門性とは正反対で、人々の本質や、人々ができることについて制限を設けることです。
自身の最も奥深く、最も大切な欲望と必死に闘うこの究極の矛盾は控えめに言っても悲惨です。
しかし、健全なESTPでも物事が困難になると「ESTPの自己正当化」に耽ります。
自身を守るための自然かつ意図的ではない方法として、ESTPは頭のいい人々はそれほど偉大ではない、あるいは頭のいい人々は実際、これまで出会った中で最も賢く、頭が良く、賢く、鋭く、それでいて嫌なヤツである、とほのめかします。
ESTPが自分自身に誇りを持つことはまったく問題はありません。
しかし、人が期待するような方法で問題にアプローチしないから、自身は知的ではないと言って自身を偽らないように注意しましょう。
ESTPは頭が良く、学術的で、知的で、本好きでいることもできますが、それはいずれも、他者の期待する方法でやらなければならないという意味ではありません。
したがって、自身とは異なる種類の賢さを持つ人たちを貶める理由もありません。
最後に
どのタイプも、自分または自分の愛する人が、すでに望む姿のすべてであると宣言することに惹かれます。
このタイプの不安は、忍耐強く学び、成長し、本当の成功を得ようとするのではなく、すでに目標に到達しているのが当然であるかのように感じようとする誘惑にかられます。
この意識は、「特別でありたい」という善良な願望を歪めてしまうもので、有害です。
現実には、誰もが等しく、それぞれ異なる方法で特別になることができ、すべての人が多様な方法でユニークであることを可能にします。